デビュー作『月に囚われた男』で賞賛された俊英ダンカン・ジョーンズの長編第2作となるSFサスペンス。列車の爆破事故の真相を探る命を受け、主人公コールターが死者の生前最後の8分間に意識を転送できる装置“ソース・コード“の再現プログラムを何度も体験しながら 爆破テロ犯を探す物語。
『アジャストメント』のようなラブファンタジー要素はあるものの『月に囚われた男』にもみられた 先の読めないストーリー展開と凝った設定での謎の見せ方は 案外説明臭く無くて面白い。『月に囚われた男』のSF密室劇のアイデアしかりだが、8分間を繰り返し見せることでセットやキャストにさほど制作費をかけずに面白いストーリーの映画に仕立てる(と 勝手に思っているのだが。)のがジョーンズ監督の持ち味なんだろうな。
爆死の際の断末魔のイメージがミッションの繰り返しの中で都度変化していく描写が、「プログラム内の運命を変えられるのでは」という発想の暗示になっていたり オチの伏線になっていたりするのは いいプロットだと感じた。
またラストカットの『彼』は未だ生かされているととるのか、別物(またクローンネタ?)の『彼』が生かされているととるか 大オチの解釈は難しい。 (一応『死』の描写は描いている訳だし…。)兎にも角にも『尺』といい『展開の速さ』といい イイ塩梅の面白さ。SFは好んでは観ない方にも御勧めです。
あと、やはりタイトルは邦題より原題(ソース・コード)の方が良いのではと思い そこは残念。
映画『ミッション:8ミニッツ』公式サイト
YouTube『ミッション:8ミニッツ』予告
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