『180°SOUTH/ワンエイティ・サウス』を観たチェック/★3.5/
自然相手のドキュメンタリーにしては 話としてよくまとまっていて、
自然と人の共生を考え感じていこうというテーマを分かりやすく訴えてくるのだが、
とにかくパタゴニアをはじめとする自然の美しさは
LCD画面より映画館のスクリーンで感じていただくことをおすすめする。
アウトドアブランド「パタゴニア」と「ザ・ノースフェイス」の創業者、イヴォンとダグ
彼らが40年前、南緯180°パタゴニアを目指した旅の記録映像に魅せられたジェフが、
メキシコからパタゴニア行きのヨットクルーとして乗り込み、
イヴォンとダグの旅を追体験しようと旅に出るドキュメンタリー
ヨットのマストが折れるというアクシデント、
寄港先のイースター島で倒れたモアイ像と自然破壊の因果を知る。
チリでは大企業の進出による伝統的な生活様式と環境の崩壊を間の当たりに。
そんななか広大な森を私有地として買い取り“環境保護”で破壊に対して
抵抗を試みる人たちと出会い、次第に文明と自然の関係に思いをめぐらしていくジェフ。
「人間は過去の歴史から何ら教訓を得ない」という「教訓」が心にささります。
そして、予定を大幅に超過したことで 夏山登山となったため、
山頂まであと数十メートルの高さで もろい山肌に阻まれ 登頂断念の憂き目に…。
“人は皆、後戻りできないと言うが、目の前が崖なら そのまま突き進むか、
まわれ右をして前に進むか、どっちがいいと思う?”のダグの言葉は深いです。
“ほとんどの問題は方向転換すれば解決に向かう”とも・・・。
昨今の原子力政策を進めてきた政治屋の皆様に噛み締めていただきたい言葉ですねえ。
映像の自然美は良いですね、サーフィンでのチューブの内側を舐めるアングルや
雄大かつ荒々しい山々はスクリーンのパノラマサイズで観るに限るな!!
あとモニターとかの“発光像”よりもスクリーンの“投影像”の光量のほうが
より自然チックに感じると思うので、
機会あれば是非映画館で御覧になることをオススメ!!
Youtube:映画『180°SOUTH/ワンエイティ・サウス』予告編
次は『ウッドストックがやってくる!』
これも“wishry”にUPした感想から。
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『ウッドストックがやってくる!』を観たチェック/★3.5/
ウッドストック・フェスそのものの描写は無く、
フェスの舞台裏でムーブメントに翻弄される人々の物語。
多分にフィクションの部分もあろうが、
当時のヒッピ−カルチャーの気分を、受け入れる側のウッドストックの人達目線から描いていて、
ウッドストックを知らない自分には“入り口”としていい映画かなと…。
フェスそのものは記録映画>http://goo.gl/aYUOY を観て 体感するかな。
で、自分は ヒッピームーブメントは知らない世代なので、
“何が起きていたのか”の興味のみで観た映画だったのだが、
前述のとおりドキュメンタリーではなく
フェス開催の舞台裏やヒッピーカルチャーの気分・雰囲気を描写した映画
といった風情で、逆に面白かったです。
主人公エリオットは、ウッドストック・フェスの地元への誘致に成功。
その後怒涛の勢いで準備は進むが、もうそれから最後までありとあらゆるものがカオス化。
エリオットは開催記者会見でラリっちゃって“フリー”の定義を声高に叫んじゃう、
実際50万人を動員し、半数以上はタダで入場したフリーイベントまがいのフェスだったそうで、
“作られた舞台裏の映像”を観てもすごいイベントだなと思ったり。
あとLCDを飲んだあとのトリップの描写やエリオットの“腕が無い感覚”の台詞が面白く、
はるか彼方のステージ廻りの明かりや群集が銀河や宇宙のような揺らめきや瞬きに映る様は
妙に腑に落ちてしまった。
話は封建的な母親を支えてきたエリオットがヒッピームーブメントに触れることで、
フリーダムとなり旅立ちを決める成長を遂げて終わるのだ。
自然回帰だとかフリーだとかいろいろヒッピーカルチャーの飾り文句はあっても
そのムーブメントの本質は今ひとつ解らずじまいだけれど、
平和と愛のイベントとしてアメリカが語り継いでいきたい“気分”になるのはよく解る。
前述したけれど、記録映画も観て改めて総括したいですね。
Youtube:映画『ウッドストックがやってくる!』予告編
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